work smart,
make innovation with fun.

お知らせ

顧客開拓が上手くいかない一番の理由

新規顧客開拓が上手く行かない理由は単純です。「すぐ諦める」ってことです。

新規ターゲット顧客の関係者2~3人に会って、「間に合っています」と言われたらそれを鵜呑みにして、そこで諦める。新規ターゲットを開拓するには一難去ってまた一難と、常にハードルが連続しますが、今回は「諦める」というキーワードで、それに関係する場面に触れてみたいと思います。

継続したビジネスの契約締結が目的で、営業担当として顧客ターゲットに対峙した場合、初対面でお会い頂いた相手は基本、最初は「今は、間に合っています」と言った感じで断ってきます。よっぽど必要性を感じていた顧客と偶然巡り合えた、ということがない限りにおいては。。。具体的には、暫く、こちらの様子を伺う感じで、ある程度の距離を保って、結論を出さず保留にするイメージでしょうか。

大抵の営業パーソンは、売り急いでいるのか、「今は、間に合っています」という言葉を鵜呑みにしてしまいます。このような面会を同じターゲット企業の別の人に、あと1~2人続けて同じ様に「今は、間に合っています」と言われると、会社に戻って営業マネージャーに、「あの会社は無理ですね。買いませんよ」と報告します。営業マネージャーでも、営業パーソンのどちらでも良いのですが、ここであることに気がつければ、まだ売れる可能性が残されているのですが、両者ともがそれに気が付けないとせっかくのチャンスを見逃していしまいます。それは…「自分が売り込まれる立場だったら、どうポジショニングするか?」ということです。

もし「自分が売り込まれる立場だったら、どう反応するでしょう?」恐らく、契約に向けて進めたい事案であっても、もう少し、その会社、その製品、営業パーソン(特にこの『営業パーソン』が大事なのですが…)を知ろうとします。営業パーソンの人となりを。。。分かりやすく簡単に言うと、信頼関係が構築できるまでは本格的な商談に入らない、と言ったことになるでしょうか。これは特にB2Bビジネスにおいて、更に、ソリューションビジネスにおいて顕著です。今までの投稿で折りに付け触れている中小企業に在籍する営業パーソンという立場で考えると、ほぼ100%、これに相当すると思っています。顧客は「まずは相手が信頼できる人間か?を判断してから、ビジネスを進めたい」と思うはずです。少し脱線しますが、その理由は簡単です。B2Bのソリューションビジネスに於いては、製品の性能や価格と言ったスペック以上に、トラブル等、有事下での対応が重要視されます。どう言うことか、簡単に触れます。

例えば、ある製造装置を購入するとします。A社、B社、C社、仕様と価格、サポート等を比較します。一長一短ありますが、平均すれば、まあ、どこも似たような感じです。普通、その状態で、後は「価格勝負」となると思います。しかし大事な評価ポイントが欠けています。この仕様やサポートはあくまで「すべてが順調な平常時の話であり、平常時のパフォーマンス」です。どんな製品やサービスにもトラブルは付き物です。トラブルが起こったとします。簡単なトラブルというよりは深刻なトラブルです。平常時の運用が一転、有事状態になったとします。一刻の猶予もない状況です。この場合において、仮に製品選択時に資料に書かれていた最良のサポート内容に基づいて製品を選択していたとしても、それは有事下においては、ほぼ役に立たなくなっています。その時に一番頼りになるのは、購入時の営業担当だった『営業パーソンのリーダーシップ』です。営業パーソンがどれだけ、顧客の立場を先回りして考え、トラブルに強く頼りになる各セクションのエースや経験者等、社内のリソースをかき集め、顧客の有事を解決・解消する為にチームを編成し、リーダーシップを執って自分たちをトラブルから抜け出させてくれるか?ということが非常に重要です。B2Bのビジネスにおいては、平常時での比較に加え、有事下での想定外トラブルにどう対処できるか?、を事前に検討しておく、これが重要です。・・・で、脱線話が長くなりましたが、これを判断する上で大事なことが、「信頼関係を結ぶまでは」という話に繋がってくるのです。

僕自身の経験で恐縮ですが、初対面の顧客と「信頼関係を結ぶ」までに要する時間は、最低3回面談するまで、です。3回会わないと心を開いてもらえません。この投稿を書いている今、コロナ禍でFace to Faceの面談がほぼ不可能になっていますので、そもそも別の理由で面談自体が難しくなっていますが、また、これからはWeb会議や以前少し触れたセールステックの介入が増えてくると予想されますが、それでもB2Bビジネスにおける、お互いが「はじめまして」の状態からスタートする顧客と営業パーソンのビジネスを開始する上での信頼関係構築は、1回だけの面談では非常に難しく、「相手との信頼関係が構築できる、構築できた」と感じられた時のみ、本当のビジネスがスタートすると考えるのが良いと思います。ちなみに、この「本当のビジネスがスタートする」時は既に「ビジネスは、ほぼ決まっている」という状態です。先述した、製品仕様や価格、サポート内容はいつでも比較でき、及第点であれば、あとは、“人”、人間力です。”あとは人間力”である程に、営業パーソンの人となりは重要です。で、この人となりを分かってもらう為に、信頼関係を構築する為に、3回会う必要があるのです。

ただ、理由もなく3回も会えません。「この人とは信頼関係が気づけないな」とか「会ってくれ、というけど、理由は?」みたいな状態だと3回も会えません。ちょっとテクニック的な感じになってしまいますが、3回会う為には戦略が必要です。会う為の理由…「価値提供」です。顧客にとって価値のある良い情報を持ち込む必要があります。ある調査では、顧客の購入選定理由の53%が、この営業パーソンからの価値提供、営業から得る洞察やアドバイス、”助け”である、という調査報告があります。顧客が未だ知らない、顧客の期待を上回る価値を持ち込むことが大事です。参考までに購入選定の「営業パーソンからの価値提供」以外の理由とその比率にも触れておきます。企業ブランドが19%、製品サービスが19%、コストが9%です。顧客の選定判断においては、これほどまでにも、営業パーソンの営業力に依存しているのです。

…ということで、今回の投稿はここまでにします。また、機会があれば、3回会う為のテクニック…戦略、価値提供の”価値を創り出す”方法の詳細に触れてみたいと思います。因みに、これらの詳細は、5/20に発表した当社のホームページに記載の『変わる!サポートプロジェクト』の『リスタートプログラム』に詳細を載せています。中小製造業の経営者限定ですが、ご入用の方がいらっしゃいましたら、お問い合わせからコンタクト下さい。詳しくは当社ホームページをご覧ください。